むぎちゃんこ

大事なこと、くだらないこと。

底無しの策士【リヴァプール×チェルシー】

プレミアリーグは第3節、リヴァプールと激突。

昨季のベースにルカクを加えたチーム、アンフィールドとはいえ3ポイントを狙える期待感がありました。

 

前半は満員の観客に迎えられ、ビッグマッチらしいエキサイティングな展開。

攻勢を強めたのはリヴァプールでしたが、ジェームズのCKからハヴェルツのヘッドでチェルシーが先制。

 

お互いにチャンスを迎える展開で、前半はこのままと思った45分。

ジェームズがゴールライン上でハンドをとられ、PKとレッドカード。

ルール通りなのですが、ルールが厳しいと思ってしまいますね。

 

これで1-1、さらには数的不利となりますが、PKとなった時点からトゥヘルは後半の戦い方に目を向けていました。

 

チアゴ・シウヴァとコヴァチッチを加え、5-3-1のブロックを形成。

前からは追わず、ミドルシュートとサイドからのボールは許容。

拾ったボールはすぐクリアせず、ルカクの前線への到達を待って、チーム全体を押し上げながら、ゴールを目指す。

 

PKの判定に熱くなったチームを落ち着かせ、精神論や身体を張ることではなく、明確な策をチームに与えたトゥヘル。

どんな状況でも、どうすれば勝ち筋を拾えるか、可能性を高められるかの解答を導き出すことに、自軍の監督ながら恐ろしささえ感じました。

この指揮官について行けば。と感じさせてくれましたね。

 

安定したセービングを見せたメンディ。

32歳の誕生日にプレミアリーグ300試合出場を飾った、守備の教科書アスピリクエタ

持ち前の読みとカバーリングに磨きをかけ、身体も大きくなったと感じるクリステンセンはMOTM。

対人能力の強さ加え、年齢を重ねるごとに深みを増すリュディガー。

ポジショニングと判断を間違えない、こちらも教科書チアゴ・シウヴァ

守備陣は盤石で、これからも精度を上げていきそうですね。

 

中盤を締めてボール保持時には流石の捌きを見せたジョルジーニョ、マウント。

10人でゴールまで運ぶエンジンとなったコヴァチッチ、アロンソルカク

全員が見事でした。

 

試合後にお互いを讃え円陣を組んだ選手達と、一人ひとりに"very good."と声をかけていたトゥヘルが印象的でした。

 

試合前に狙った結果ではなかったとはいえ、アンフィールドで後半を10人で戦い1-1。

試合前に聞いていたら充分すぎると感じた結果でしょう。

 

いつもより長くなってしまいましたが、そのくらいチームの完成度と、トゥヘルの引き出しの多さ、対応の早さに満足してしまう試合でした。

早く次が観たいですね。

 

それでは。